「乱読の日々」はお休み中

右から左へ忘れそうなので、簡単に本との交遊録をつけることとしました。
2006年11月 管理人

が、09年秋からお休み中です。
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「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」
 「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」
 北島トロ
 文春文庫
 ☆☆☆☆☆

 裁判傍聴マニア
 離婚、DV、強姦、詐欺、強制わいせつ・・・・
 真にリアルな人間ドラマは、裁判にある。
 ―――帯にあるコピーだ。
 著者は、雑誌に連載するために裁判の傍聴を始める。東京地裁が中心だが、簡裁、高裁にもこまめに顔を出す。
 「こいつ絶対やってるよ」と心の中で叫び
 「僕なら執行猶予をつけるけど」とおもい
 「なんでこんなボンクラが33億円も詐欺できるんだ」と唖然とし
 「国選弁護士、裁判を長引かせるな。自分らの税金だぞ」と怒る

 事実は小説より奇なり
 ことが起こると、新聞やテレビで報道され世間の注目を集める。しかし、関係者が逮捕されたり、送検されたりすると、ほとんどの場合は、世間から忘れ去られる。
 しかし、加害者と被害者、原告と被告との本当の「事件」は、そこから始まる。
 大はオウム裁判から、小はビール19本を飲んだ無銭飲食、せこい詐欺まで根気よく傍聴する。
  「いくら面白いことを考えても、現実のほうがよほど面白い。だから新聞はくまなく読む」
 某広告代理店でクリエーターをしている友人が、そんなことを話していたが、まさに、裁判所で繰り広げられる人間模様みると、現実は人間の想像力の限界を凌駕していると思わざるをえない。

 みんな人の子
 そうした事件模様も面白いが、裁判官も検事も弁護士も、やはり人の子。
 その辺の人間観察も良くしている。弁護士の些細な一言でテンションをあげる検事。逆のケース。あるいは双方にほとんど気迫を感じないケース。
 謹厳実直、法の前には人など無機物くらいにしか見ていないに違いない、と思われる裁判官が、女高生などが大勢傍聴していると、結構気合を入れて声にも張りが出る、といった細部の観察など、妙に納得させられる。
 確かに検事と弁護士と被告だけの裁判では、当事者の気合が入らないだろう。
 そうした意味の延長で言えば、密室での「馴れ合い」、「手抜き」を防ぐ意味で、傍聴は一定の存在価値はある。

 傍聴する人も良く分からない
 何を生業にしているのか知らないが、東京地裁周辺には、こうした熱心な傍聴マニアがいるという。
 新聞、週刊誌の切抜きを整理し、後半スケジュールを押さえ、週に数日通い続ける。なまじな若い司法記者より、裁判の実態は詳しい。
 長く観察していると、裁判官の癖なども見えてくるという。
 傍聴というのも、確かに面白そうだ。
 退職し、毎日が日曜日になったら時間つぶしの選択肢になるかもしれない。
 でも、時間がかかりすぎる趣味のように思え、自分には現実的でなさそうだ。
| 管理人 | ルポルタージュ | 16:32 | comments(0) | trackbacks(0) |









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